午睡から覚めた目に

鬼百合

火照った頬に

風のキス

永遠の欠片





癒せない

孤独に

ただ耳を傾ける

真昼の空に

うっすらと月





ああ極楽

吐息ひとつついて

湯船に浸る

老いたひと見つめて

ともにたゆたう





笑顔を向けると

そのまま

返してくれる

幼子の瞳の

中に住む





たった一度の恋

ただひとりのひと

あなたの中の少年を

ずっと追いかけてきた

追いかけてゆく





マイナスに

手綱を預けず

マイナスを

削除せず

ともに





比例する

知識と哀しみ

宇宙の孤独

剥き出しの心に

鮮やかな花の色





最期の

最後まで

苦しむ誠実

しあわせでいる決意

あなたに捧げる





金木犀の

樹の下に

オレンジの影

曇天を照らす

秋の明かり





わたしの方だった

助けられていたのは

心の落とし穴で

早すぎる落ち葉

クルクル



















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