できるならこの一年も健やかに御手に守られ安きのうちに
ささくれは伝わりやすいものだから棘があるのね君の言葉に
凍てついた闇の窓辺に灯がひとつ母の灯した我が道しるべ
暗闇はいつか光に変わるから俯かないで空を見上げて
東京の雪は陽気だ積もったと思った途端バシャバシャ溶ける
初めては微かなひかり初めては恋のときめき鳥のさえずり
平凡は主からの恵み巷にはまさかまさかのニュースあふれる
ここにないほんとの姿ありそうで水面覗けば色があふれる
下手だって続けていればそのうちに見えてくるだろ夢の所在が
半年の間に父母を失った君の故郷になれるものなら
歳月を経ても漂う残り香よ母の形見は我が内にある
初恋のようにときめく日々でした儚く消えた君は幻
でたらめな世の中だから真実を求める甲斐もあるというもの
大切な唯一無二の子のいのち如何に護れるこの汚染地で
マニュアルも方法もない目の前のひと日を生きよ心をこめて